僧侶へのお礼はどうすればよいでしょうか?
読経や戒名を頂いた御礼として僧侶へお渡しするお金を「御布施」といいます。金額については全国的な基準はありませんので、
寺院に直接お尋ねするのがよいでしょう。その際は、読経・戒名・御車代・御膳料・火葬場への立会いなど、必要なこと全て合わせて御布施がいくら必要なのか、
はっきり聞いておくことが大切です。
葬儀社を通して依頼する場合は、金額や見積もり代金に含まれているか否か、渡し方はどうすればよいか等、気になることは事前に担当者に確認しておきましょう。
「志」とは、どのようなものですか?
通夜・葬儀のお手伝いをしてくれた人にお渡しする心づけのことです。
しかし、最近は「志不要」を掲げる斎場や葬儀社も増えてきました。現在でも、霊柩車やマイクロバスの運転者さんにお渡しすることは比較的多いようですが、
見積もりに「志含む」となっている場合は不要です。よく確認しておきましょう。
ただし、ご近所の方や勤務先の方などにお手伝いをお願いした場合は、「御車代」として心付けをお渡しします。
心付けは葬儀が終わった後、お礼のご挨拶とともにご遺族が直接手渡しするのがよいでしょう。
心付け用に略式の香典袋を用意しておきましょう。
水引きが印刷されているものが略式です。葬儀の時にお世話になった方々への御礼などに使います。
※用途や、キリスト教式、神式などの葬儀の形式によっても異なります。
葬儀社の人に相談してみましょう。
香典返しは、いつ頃、どのようなものを送ればいいでしょうか?
香典返しの品物は、喪明けの四十九日を過ぎた頃には発送できるよう準備しておきます。 香典返しの品は「後まで残らないもの」を選ぶことが一般的で、お茶や石けん、タオルなどの実用品が多く選ばれています。 会葬者が多い場合、香典返しの手配もひと仕事ですが、最近ではデパートや葬儀社でカタログ注文を受付けています。電話で注文できることが多く便利です。
香典返しは結婚式の記念品とは意味がまったく違います。
後に残らない消耗品がおすすめです。
香典返しの金額の目安は?
通常は、いただいた御香典の半分の金額を目安にします。これを「半返し」といいます。
しかし、地域のしきたりによっては、1/3程度の金額でよい場合や、御香典と同程度の 品物をお返しする「全返し」が一般的と考えられている場合もあります。
葬儀社の担当者や町会の方などに、あらかじめ目安を聞いておくとよいでしょう。
また最近では、香典返しを省略し、その分を福祉事業等に寄付するといったケースも増えています。
無事に葬儀が終わり、香典返しの手配を終えると、ご遺族の方もようやくホッとされることでしょう。
しかし、葬儀後には、大切な手続きや申請がいろいろあります。手続き漏れのないよう、気をつけましょう。
◆財産相続
法定相続人が複数の場合は、早めに相続財産の目録を作っておくと相続協議がスムーズです。 また、相続財産には、故人の借金なども含まれます。多額の借金が残されていることがわかったら、早めに相続権を放棄する手続きを行う必要があります。 相続開始を知った時から3ヶ月以内に、家庭裁判所に「相続放棄」を申し立てます。
◆生命保険の手続き
生命保険の受け取り申請は、死亡後3年以内に手続きをしないと保険金を受け取る権利がなくなってしまいます。
住宅ローンの契約者が亡くなられた場合には、住宅ローンについている生命保険の申請も忘れずに行ないましょう。
◆公的年金(遺族年金)の手続き
故人が厚生年金または国民年金に加入していた場合は、加入期間や遺族の年収によって遺族年金の支給が受けられます。 遺族年金等は死亡後5年以内に請求しないと受け取る権利がなくなってしまいます。(国民年金の死亡一時金は2年以内)。
◆冠婚葬祭費の申請
勤務先の健康保険、国民健康保険に加入している方(扶養家族含む)が亡くなった場合は、 申請すれば(埋葬料)の一部が支給されます。申請しないと支給されませんので、忘れずに申請しましょう。死亡後2年以内に申請しないと受け取る権利がなくなってしまいます。
◆名義の書き換え
この他、故人が世帯主の場合などには、電気、ガス、水道、電話などの契約者の名義も変更する必要があります。
賃貸住宅の場合も契約者の名義変更手続きが必要です。
ただし、預貯金や有価証券などの相続財産にあたるものについては、相続協議書や相続人全員の
印鑑などが必要ですので、すぐには名義変更できません。
期限を過ぎると、手続きができなくなることもあります。ご注意ください。