香典はどのくらい包めばよいのですか?
お香典に包む金額の目安は、生前の故人との関係やお世話になった度合いによって変わってきます。
一般的には、血のつながりが濃いほど高額になると考えてよいでしょう。
成人した子どもの場合、両親で10万円、兄弟は5万円、その他の親戚の場合は1万円程度がひとつの目安になります。
しかし、さまざまな経済的な事情もありますから、無理をせずに包める金額で故人への感謝の気持ちを表せばよいでしょう。
友人・知人なら5千円が一般的です。
学生さんや若い方でしたら、3千円程度でもいいでしょう。
香典袋(不祝儀)の選び方は?
香典袋の表書は、宗教によって異なります。故人の宗教がわからない場合は、宗派を問わず使用できる「御霊前」の表書のものを選ぶとよいでしょう。
水引は、黒白(または銀)の結び切りになったものが一般的です。
ただし、封筒の表に蓮の花が描かれているものは仏式のみで使われるものですので、神式・キリスト教式では避けてください。
香典を用意するときに気をつけることは?
●お札は顔を裏側に向けて
中袋にお札を入れるときは、お札の人物画が裏にくるように入れます。また、あわててお札を入れ忘れることも少なくありません。
金額欄に書いた通りの金額を確実に入れたか、必ず確認してから水引をかけましょう。
●記名は薄墨で
香典袋に記名するときは、薄墨を使います。これには「悲しみの涙で墨も薄くなってしまいました」という意味がこめられているそうです。
薄墨の筆ペンを利用すると便利です。記名はフルネームで読みやすく書きましょう。中袋の住所・氏名欄の記入も忘れずに。
●団体で渡す場合は「他○名」でOK
何人かでまとめて香典を出す場合は、団体名や代表者名を中心に書き、左脇に小さく「他○名」とします。全員の名前は別紙にまとめて袋に入れるか、
中袋に書いておきましょう。2~3名であれば、連名で記名しても構いません。
新札は縦に1本折り目をつけてから包めばよいでしょう。
4や9は「死」「苦」などの言葉を連想することから、結婚式はもちろん、通夜・葬儀の場でも避けるのが無難。 また、結婚式などの祝儀は新札を用意するのが礼儀ですが、お香典の場合は新札はタブーです。 不幸を事前に予期して、準備をしていたような印象を与えるからです。
お通夜と告別式の両方に香典は必要ですか?
お香典は最初に弔問した時に渡します。お通夜に出席する場合には、その際にお渡ししましょう。
通夜・葬儀と二度にわたって渡す必要はありません。
お通夜・告別式(葬儀)の両方に出席する場合、既にお香典を渡しているので告別式では住所と氏名を受付で記帳するだけで構いません。
香典を辞退されたら
最近は、通夜・葬儀の際に香典や供花を辞退される場合も少なくありません。
香典を用意していった場合でも、故人や御遺族の意向を汲んで、それに従うのが礼儀です。
供物・供花をお供えしたい時は?
通夜・葬儀に生花などをお供えしたい場合は、ご遺族の意向を確認してからにしましょう。 祭壇の飾り付けや会場セッティングの関係があるので、手配は早め早めに。会場のイメージを統一していたり、宗教によって供えてはいけないものもありますので、 手配は担当の葬儀社にお願いしたほうが無難でしょう。 会社の取引先等の関係で花輪・供花の手配を頼まれた場合も、まずはご遺族に相談を。届けてもよいということであれば、葬儀社の連絡先を聞いて手配を依頼します。 花輪などに入れる社名や代表者名についても、葬儀社の担当者としっかり打ち合せしておきましょう。
香典の正しい渡し方を教えてください。
香典袋はむき出しではなく、袱紗(ふくさ)に包んで持参するのがスマートです。
バッグの中でも袋がしわにならない、台つきの袱紗もあります。袱紗の包み方は弔事・慶事で反対になるので注意しましょう。
ご香典の供え方は、ご霊前に供える時は表書きが自分から読める方向にして置きます。受付で係の人に渡す場合には逆に、係の人に読めるように渡します。
ご遺族の方が整理 しやすいように心がけ、住所や氏名は見やすく、また金額もはっきり書いておきましょう。
紫の袱紗は弔事、慶事ともに使えるので、ひとつあると便利です。